黒米は、表面に赤や黒色がついた「有色米」と呼ばれるお米のひとつです。この有色米は、古くから栽培されているものもあり、「古代米」と呼ばれることもあります。名前の通りの表面は黒く、玄米種皮の部位はアントシアニン（紫黒系色素）を含んでいます。

中国では、漢の時代に張騫（ちょうけん）が黒米を発見してから出世したという故事から、縁起の良い出世米として宮廷献上米になったと言われています。以来、宮廷料理にも重用され、楊貴妃も美容食として黒米を愛用したと伝えられています。

黒米はお米に混ぜて炊くことで、水溶性のアントシアニンが溶け出してごはん全体をほんのり紫色に色づけます。他にはお酒やお酢の原料として使用されたり、食品以外にも特有の色素を活かして衣類などの染色にも活用されています。

白米と比べてたんぱく質やビタミン類、天然色素であるアントシアニンを豊富に含みます。黒米に含まれるアントシアニンはお酢と反応してより鮮やかなピンク色にごはんを色づけてくれるので、お祝いごと・ハレの日にもぴったりです。