大豆の一種でマメ科の一年草で、別名「烏豆（カラスマメ）」とも呼ばれます。品種によって、小さいものから大きいものまで幅広く、黒い皮にはポリフェノールの一種であるアントシアニンを含みます。栽培の難しさから生産者の間では「苦労豆」と呼ばれることもあったそうです。

日本における栽培の歴史は古く、大豆そのものは「古事記」（712年）や「日本書紀」（720年）が書かれたころには五穀の一つに数えられていました。10世紀の書物には「烏豆」として大豆と区別され、16世紀には宮中への献上物に「黒豆」の名があることから、この頃には既に栽培が盛んであったと推測されています。

黒豆は煮ても、煎っても、茹でてもおいしく召し上がれます。「黒豆煮」は健康・長寿を祈願したおせち料理に欠かせない一品として、「黒豆茶」は甘みと香ばしさがおいしいノンカフェイン飲料として親しまれています。

女性に嬉しい大豆イソフラボンを含み、黒色色素「アントシアニン」に加え、「プロアントシアニジン」も含んでいます。ごはんに混ぜて炊飯するとほっくりとした食感になります。