雑っていいこと

雑知識

雑穀は何歳から食べられるの?

からだにいい雑穀を、家族みんなで食べたい! でも、子どもはいつから食べていいの? そんな疑問にお答えします。

  • 雑穀について
2025.02.14

子どもに雑穀を食べさせていいのは、いつから?

明確な規定はありませんが、「離乳食を終えてから」がひとつの目安です。

雑穀には、からだのエネルギー源となる炭水化物が含まれています。食物繊維やビタミンも多いことから、お子様からご年配の方まで、家族みんなで取り入れたい食材ですよね。
しかし、豊富な栄養素ゆえに、内臓の機能が未熟な赤ちゃんにとっては消化の負担になってしまう場合もあります。
雑穀ライフは、離乳食を終えたお子様から、少量ずつお試しいただくのがおすすめです。

雑穀を食べる上で注意するポイント

胃腸への負担や、食物アレルギーに注意して食べましょう。

雑穀に含まれるさまざまな栄養素の中でも、小腸で消化・吸収されずに、大腸まで届くのが食物繊維です。便の排出を助け、腸内環境を整えてくれる作用があります。
しかし、体調がよくないときや、食生活の乱れによって消化不良を起こしているとき、そもそも内臓機能が未熟な小さなお子様の場合は、かえってからだに負担をかけてしまうことも。 よく噛む、細かくするなど、からだに負担をかけない工夫をしながら取り入れましょう。
また、食物アレルギーの心配がある方は、成分表示の確認を忘れずに。

例えば、小麦アレルギーのある方は、大麦・オーツ麦を食べることでまれにアレルギー症状を起こすことがあります。
他にも、大豆、ごまなど、アレルゲン物質を含む原材料を使っている商品もあります。
不安があったら、お医者さんに相談するか、少しずつ様子を見ながら試してみてくださいね。

お子様の年齢別 雑穀の食べ方ガイド

お子様のからだの成長に合わせた、おすすめの食べ方をご紹介します。

<1歳半~3歳まで>

おかゆや麺のような、消化しやすい形状で食べるのがおすすめです。この時期は、「食育や知育の一環として楽しむ!」という気持ちで、さまざまな食材に触れ、世界を広げましょう。

<3歳以降>

からだの発達にともない、雑穀も大人と同じように食べられるようになる年齢です。この年齢のお子様には、食育の楽しみに加えて、栄養摂取の面からもおすすめ。
厚生労働省が策定している「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、3〜5歳の子どもの1日あたりの食物繊維の目標量は8g以上と示されています。
雑穀は、エネルギー源として重要な炭水化物を摂りながら、同時に食物繊維も効率良く取り入れられる、一石二鳥の食材と言えそうです。ぜひ積極的に活用してください。

<6歳以降>

最初の永久歯である「第一大臼歯」が生える年齢が6歳前後。「噛む力」のためにとても大切な歯です。
実は、よく噛むことは、脳を活性化し、集中力や記憶力を高めることにつながる! という科学的な研究もあるんです。
雑穀ごはんは白米よりも噛み応えがあるため、自然と咀嚼回数が増え、子どもたちの「噛む力」の育成に役立ちますよ。

<9歳以降>

小学校中学年以降は、勉強が本格化する時期となり、この時期の子どもたちでしばしば問題視されているのが「眠気」です。
文部科学省の調査では、約4割の小学生が、授業中に眠気を感じているとか!
眠気の解消には、食事の際、「血糖値の上昇をゆるやかにする」血糖値コントロールが効果的です。
雑穀ごはんは血糖値がゆるやかに上がり、眠くなりづらいため、集中力の維持が期待できるはず!

また、からだがグンと大きくなる成長期にもあたるため、栄養面でもメリット大です。
雑穀には、食物繊維をはじめ、骨や筋肉の形成に関わるマグネシウムや、内臓の働きを助けるビタミン・ミネラルなどの栄養素も含まれています。
多様な栄養素が含まれる雑穀は、成長期の子どもにとって「おトク」な食品だと言えそうです。

幼児期から育む雑穀習慣で、大人になっても健康な生活を

小さい頃から雑穀を食べ、毎日の食習慣に取り入れることで、幼児期だけでなく、大人になったときの健康維持にもいい影響があります。
お子様の成長に合わせて、ぜひ雑穀を取り入れてみてくださいね。

参考文献
『食べ物と健康、食品と衛生 食品学各論 第4版』小西洋太郎/辻英明/渡邊浩幸/細谷圭助、講談社(2021)

参考Webサイト
日本人の食事摂取基準(2025年度版)
e-ヘルスネット>食物繊維の必要性と健康
おいしい大麦研究所
噛むこと研究室
文部科学省 「睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査の結果」

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